2010年8月13日、OpenBve Official HomepageにてObject Benderというツールが公開されました。
このページでは、その基本的な使い方について説明します。
そもそも、Object Benderとは一体何をする為のツールでしょうか。
一言で言えばObjectを曲げる為のツールです。Benderですからね。
では、Objectを曲げて何をするのか。
用途はいくらでも考えられますが、ここでは本来の用途であるカーブレールの作成について解説していきます。
まずはObject Benderをダウンロードしましょう。
The Official OpenBVE HomepageのTools (for add-on developers)と書かれているリンクをクリックして"tools20120509.7z"をダウンロードして下さい。
なお、解凍するのに7-Zip等のアーカイバが必要ですので別途用意しておいて下さい。
この圧縮ファイルにはObject Viewerも含まれていますが、個人的にはBVE5用ストラクチャビューワがオススメです。
bve本家のStructure ViewerやStructure Viewer 2が使える環境なら勿論それでも構いません。
ダウンロード出来たら早速解凍しましょう。解凍先はどこでも構いません。ちなみに筆者は"C:\Program Files\OpenBve"へ解凍しました。
解凍出来たら、"ObjectBender.exe"を起動しましょう。すると、以下のような画面が出てくるはずです。
起動出来たところで早速曲げてみましょう。
ここでは、以下のサンプルファイルを用いて解説していきます。
今回は、長さ25m、半径300mで手前のカントが0mm、奥のカントが30mmの左カーブを作ります。
サンプルファイルをダウンロードしたら、ObjectBenderに次のように入力してください。
Source fileで曲げたいObjectを指定します。今回は37kg_sample.csvですね。
Target fileは曲げたObjectのファイル名です。任意のもので構いません。ここでは37kg_l300.csv
としました。
Number of segmentsはSource fileを幾つ並べるかを設定します。サンプルファイルのZ方向の長さは1m、作りたいカーブの長さは25mなので、25を入力します。
Segment length (m)はSource fileのZ方向の長さを入力します。今回のサンプルファイルなら1mです。
Block length (m)は作りたいカーブの長さを入力します。
Radius (m)はカーブの半径です。右カーブなら正の数、左カーブなら負の数を入力します。今回は半径300mの左カーブを作るので-300と入力します。
Rail gauge (mm)は軌間です。カントを付ける場合に必要になります。サンプルファイルの軌間は1067mmです。
Initial cant (mm)は手前のカントです。今回は0にしました。
Final cant (mm)は奥のカントです。今回は30です。
「Start」を押して、次のように表示されたら完成です。
今回作ったカーブの見本を置いておきます。
架空電車線方式の路線を作る場合、架線が必要ですよね。
曲線に架線を設置する場合は、カーブと同じ長さの架線を線路とは別に用意して、ObjectBenderには次のように入力します
Number of segments: 1
Segment length: 架線のZ方向の長さ。サンプルファイルに使うなら25。
Block length: カーブの長さ。同上。
あとはカーブと同じです。
今回は線路を曲げましたが、ObjectBenderは工夫次第で様々な物を曲げられる可能性を秘めています。
ホームやトンネル、道路や河川e.t.c....
今はBVE5があるのであまり使い道は無いかもしれませんが…。